Donkou
BACH京都分室-鈍考-
| 作庭 | 2023年 |
|---|---|
| エリア | 京都市左京区 |
| 書籍掲載 | 住宅特集 447号 商店建築 850号 コンフォルト193号 建築知識ビルダーズ 55号 CASABURUTUS 286号 その他 |
| 建築設計 | 堀部安嗣建築設計事務所 |
| 造園設計施工 | 株式会社いば庭園 |
京都市左京区、上高野の山裾にたたずむ「鈍考/喫茶芳」
計画にあたりクライアントから提示されたコンセプトは「時間の流れの遅い場所」というものであった。時間の流れというものを庭に中でどう表現するのか、様々な思索を巡らせた。元来、庭に携わる人間は植物の成長速度に合わせ5年先、10年先を見据えて管理を行う。建築に携わる職種のうち、生物の成長を見越して空間を整えていくのは我々庭に携わる人間の独特の感覚なのかもしれない。
植物も我々も同じ時間の中を生きているが、その緩やかな成長を見ていると彼らには彼らの時間軸があるように思える。時に繁殖し、時に淘汰されつつ、場に応じ様々な植物や生き物と共生している。それは人工物では起こり得ない、土・石・植物・その場の環境など自然からの素材を使うからこそ得られる循環なのかも知れない。
鈍考での造園の計画にあたっては石積みや階段など意図のある部分以外は極力余計な事をせず、植物達のありのままの姿を見せるということを念頭に計画を行った。
「時間の流れの遅い場所」という私なりの解を是非現地に訪れて体験していただければ幸いである。